GENROQ 2023年8月号

最高峰のリフターシステムで魅惑のスーパースポーツを着こなし、乗りこなす

 それは間違いなく歴史に残る名作だ。V12エンジンをミッドシップするという伝統的手法を貫きながら現代に生き永らえたアヴェンダドールである。その中で、さらなるホットモデルとして生まれたのがアヴェンタドールSV、そして究極的なSVJだ。ハイセンスなコーディネートもさることながら、それは日本のストリートで我慢なく走れる仕立てを持っている。

 そのキモとなるのがロベルタリフターシステムだった。いずれもボタンひとつで瞬時に車高を上げることで、スーパーカー勢を日常に開放するロベルタリフターシステムが装着されている。鋭く伸びたフロントノーズであっても、これがあれば我慢は要らない。実際、アヴェンタドールSVのオーナー氏は、距離など厭わず遠方まで繰り出し、初めての場所にだって臆せず駆けつける。ボディの大きさには気を遣ったとしても、少なくとも段差などで我慢したことはないという。ワンプッシュで瞬時に車高調整ができるからだ。リモートスイッチを操作するだけで段階的に好きな車高へ導いてくれる。

 この2台にはバージョンアップした新型のロベルタ本体が装着されていた。助手席に設置することが多いメインコントロールモジュールは、トグル式スイッチからさらにスッキリしたボタン式へと改められた。助手席に人が乗っていたって、その足が触って誤作動をおこすことのない新設設計である。乗降の際に大きく体を動かす必要のあるアヴェンタドールにはうれしい設計だ。バッテリーへの負担を最小限に抑えながらシステムを稼働させるメインコントロールモジュールでもある。

 ロベルタリフターシステムは、装着してから5年間はメンテナンスフリーで使える上に、本体には10年保証(消耗品は5年)がつく。それだけ品質には自信が宿るからであり、実際、巷には10年以上使い続けているクルマがたくさんある。もはや長年の歴史と実績によって、ロベルタの品質と信頼耐久性、なにより優れた性能は保証されている。

 アヴェンタドールはおよそ10年間の歴史に終止符を打った。ランボルギーニ伝統のV型12気筒自然吸気エンジンを、電気の力を借りることなく生かし切る最後のモデルでもある。それを未来永劫、我慢なく楽しむために、ロベルタリフターシステムは鬼に金棒である。

GENROQ 2023年8月号より

掲載メディア情報

媒体名:GENROQ 2023年8月号